※着手金0円は、新米アドバイザーの実験台となっている可能性がありますので十分御注意下さい。
報酬体系のポイントは、①着手金の有無、②成功報酬の最低額、③成功報酬の計算基礎の3つです。
毎月一定の報酬を受領する形態もあるようですが、弊社では譲渡側向けのM&Aサービスには馴染まないものと考えています。
【特に必要なもの】
【なるべくご準備いただきたいもの】
【報告資料】
【必要に応じて作成するもの】
❶と❷については商慣習として存在していなことはご理解いただけると思います。
❸については「モノ」の売買で商慣習として確立されているものです。
さて、M&Aは「モノ」の売買とは異なり、「有形無形の資産や価値」の譲渡を秘密裏に進めていく高度な専門知識を必要とする業務です。
また、人の健康状態を把握する際には各種の「問診」や「検査」が有料で行われるように、企業の状態を正確に把握する場合にもこれと似た「ヒアリング」や「詳細な資料確認」等が必要になります。
従いまして、弊社では初期段階での報告資料を無料で提示させていただいた後に、次の候補先探しの段階に進んでいく場合には、着手金等のお見積りを提示させていただいております。
着手金の性質等としては以下のものが挙げられます。
M&Aは、単なる売り買いではなく、いま懸命に働いている従業員の雇用の継続やこれまでお世話になった取引先との取引継続など、事業の総決算について細心の注意を払いながら進めていく必要があります。 経験の浅いM&Aアドバイザーの実験台になることなく、「資料収集」や「資料作成」そして「候補先の探索」に最低限の費用が発生することにご理解をいたくことができますと幸いです。
M&Aの成功報酬については、各社を統一したものはありません。
不動産売買の仲介手数料が概ね3%であることを基準にこれに近い形を想像される方もおられるかもしれません。
しかしながら、M&Aアドバイザー1人あたりの1年間の平均的な成約組数は概ね2組(売り手・買い手を別々にカウントする場合は4件)程度であることを考えると、1組あたりに必要とされる最低報酬はそれなりの価格になってきます。
実際には、売り手(または買い手)の片方の仲介手数料の最低額として1000万円程度としているものが多く、その他には2000万円あるいは2500万円といったものまであります。
注意すべきは、「着手金0円」「成功報酬を算出する際の料率が低い」「成功報酬を算出する際、掛け算の基礎となる値が低い」といった計算方式に惑わされることなく、まずは『成功報酬の最低額』を確認しておくことです。
弊社では着手金を受領いたしますが、成功報酬の最低額については業種業態を問わず500万円としています。これはM&Aの業界的には最低水準にるなるものと考えています。
M&A専門会社の多くはレーマン方式を採用しています。
これは時価総資産(株価に負債を含む)に一定の料率(通常5%)を乗じる方法です。この方法では通常、株価に負債の額を上乗せする形になっています。
これに対して株価(売買代金)だけに一定の料率を乗じる方法を採っているところもあります。
弊社の成功報酬は、通常のレーマン方式によらず、売買金額(負債を含まない)の
2億円を超える部分について5%、
2億円までの部分について10%を乗じる計算方法で算出します。
なお、「会計事務所」又は「病床を持つ医療機関」の場合は、投資回収の観点から「年商ベース」又は「病床数」などにより成功報酬を個別に算定し、必ず事前に見積書を作成・提供しています。
計算基礎:売買金額※ | 料率 |
---|---|
100億円を超える部分 | 1% |
50億円を超え100億円以下の部分 | 2% |
10億円を超え 50億円以下の部分 | 3% |
5億円を超え 10億円以下の部分 | 4% |
2億円を超え 5億円以下の部分 | 5% |
2億円以下の部分 | 10% |
※売買金額には役員退職金を含みます。
※最低の成功報酬は500万円です。
※成功報酬には「着手金」は含まれません。
※業種、業態により個別に見積もりを行うことがあります。
譲渡希望のオーナー社長にとって、最も重要なことは「お相手が見つかること」です。
また、成功報酬については、最終的な契約時に決済しますので、お金の流れとしては、譲渡代金を受け取ったあとに代金をお支払いいただくことになります。
そこで、個人としての費用の負担感が低く感じられることがおわかりいただけると思います。
そうすると、重要なポイントとしては、M&A業者に支払う報酬の「高い・安い」ではなく、「いかに希望する手取り額を実現できるか」を見極めていただくことになります。
例えば、次のケースではどちらが手取り額が大きくなるでしょうか。
※税金等を考慮外としています
これによると、手数料の高い❶の方が手取り額は大きくなっています。
このように手数料が安い業者に相談したからといって、必ずしも「手取り額が大きくなるわけではない」ことに理解が必要です。
M&Aにおいて満足を得られる主な項目としては
になりますので、M&A業者の選定にあたっては、手数料の額だけで判断しないことが重要です。
事例を4つほどご紹介させていただきます。
このようなことが起きますので、少しでも不安に感じたら勇気を持って問い正すか、取りやめることも必要になります。